危機的状況の中で大切にしたいこと
チャウス自然体験学校では、長引く「新型コロナウィルス感染症」の世界的パンデミックの影響の中、
1.私達に何が出来るか?
2.この状況下で子どもたちの心身の健全な成長・発達を促すためには何が必要か?
を日々、情報収集・研究を行って参りました。
その中で、子どもの遊ぶ権利のための国際協会(IPA)は「危機的状況における遊び 子どものくらしに関わる人のガイド(Play in Crisis: Support for Parents and Carers)」が目に止まり、私達もその思いに共感・賛同し行動していくことに致しました。
ふりかえれば2011年に発生した東日本大震災でも、私達は物資運搬、災害復旧、炊き出し支援などを行う傍ら、「現地の子ども達と遊び」、「避難してきた子ども達と遊ぶ」ことを繰り返して来ました。
まだ先の見えない「新型コロナウィルス感染症」の影響は子ども達だけではなく、大人にも大きな影響を及ぼしています。
改めて原点に立ち返り
1.私達に何が出来るか?
2.この状況下で子どもたちの心身の健全な成長・発達を促すためには何が必要か?
3.子どもを元気にすることで、大人も元気にする(家族、地域、社会)!
私達の出来ることを出来る範囲で行動して参りたいと考えています。
2021年9月15日
チャウス自然体験学校(NPO法人チャウス)
代表 加藤 正幸
危機的状況における遊び 子どものくらしに関わる人のガイド
子どもの遊ぶ権利のための国際協会(IPA)が、コロナウイルス感染の世界的な拡大に対して子どもが遊ぶことの重要性を改めて訴え、世界各地の人々の遊びに関する実践をサポートするためのガイド 「Play in Crisis: Support for Parents and Carers(危機的状況における遊び 子どものくらしに関わる人のガイド)」を発表(2020年4月)しました。
危機的状況における遊ぶことの重要性
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遊ぶことは
・こころの健康を保つ。
・からだを動かす。
・リラックスをして心配ごとを忘れる。
・世界で起きている新しい経験や変化を理解する。
・困難または恐怖の気持ちとうまく付き合う。 - さらに遊ぶことはこの危機的状況がもたらす可能性のあるマイナスの影響からも、子どもを守ることができる
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※「IPA 危機的状況における遊び 子どものくらしに関わる人のガイド」より一部抜粋
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子どもの権利条約
18歳未満の子ども(児童)の「基本的人権を国際的に保障する」ために定められた条約で、前文と本文54条からなり、子どもの生存、発達、保護、参加という包括的な権利を実現・確保するために必要となる具体的な事項を規定しています。
1989年の第44回国連総会において採択され、1990年に発効しました。日本は1994年に批准しました。
子どもの権利は大きく分けて4つ・・・
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生きる権利
住む場所や食べ物があり、 医療を受けられるなど、命が守られること
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育つ権利
勉強したり遊んだりして、もって生まれた能力を十分に伸ばしながら成長できること
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守られる権利
紛争に巻きこまれず、難民になったら保護され、暴力や搾取、有害な労働などから守られること
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参加する権利
自由に意見を表したり、団体を作ったりできること
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「子どもの権利条約」の一般原則・・・
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生命、生存及び発達に対する権利(命を守られ成長できること)
すべての子どもの命が守られ、もって生まれた能力を十分に伸ばして成長できるよう、医療、教育、生活への支援などを受けることが保障されます。
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子どもの最善の利益(子どもにとって最もよいこと)
子どもに関することが決められ、行われる時は、「その子どもにとって最もよいことは何か」を第一に考えます。
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子どもの意見の尊重(意見を表明し参加できること)
子どもは自分に関係のある事柄について自由に意見を表すことができ、おとなはその意見を子どもの発達に応じて十分に考慮します。
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差別の禁止(差別のないこと)
すべての子どもは、子ども自身や親の人種や国籍、性、意見、障がい、経済状況などどんな理由でも差別されず、条約の定めるすべての権利が保障されます。
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第31条「遊ぶ権利」
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子どもは、休んだり、遊んだり、文化芸術活動に参加する権利をもっています 。
1.締約国は、休息及び余暇についての児童の権利並びに児童がその年齢に適した遊び及びレクリエーションの活動を行い、並びに文化的な生活及び芸術に参加する権利を認める。
2.締約国は、児童が文化的及び芸術的な活動並びにレクリエーション及び余暇の活動のための適当かつ平等な機会の提供を奨励する。
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今後もチャウス自然体験学校では、「新型コロナウィルス感染症」の影響状況下で、
1.子どものこころとからだの健康のために、私たちができることは何があるか?
2.「遊びがなぜ子どもにとって重要なのか」を理解する
3.この状況下で、どうやって遊びの自由を保つことができるのか?
を日々、研鑽して参ります。